明治天皇と昭憲皇太后をお祀りする明治神宮は、大正9年(1920年)11月1日の創建です。令和2年(2020年)の今年、ちょうど鎮座100年を迎えました。
『鎮座百周年大祭』として、いろいろな催しも行われている明治神宮を訪ねました。
明治神宮には「南参道」と「北参道」という二つの参道があります。
今回は、JR『原宿駅』や東京メトロ『明治神宮前駅』から近い、南参道側から境内に入りました。

参道の両側には、鎮座百周年大祭の奉祝献灯『夢鈴(ゆめりん)』が飾られていました。

南参道を進むと、右手に『明治神宮ミュージアム』が見えてきました。
今回は入館しませんでしたが、エドアルド・キヨッソーネ画の御尊影や六頭曳儀装馬車など、明治神宮と昭憲皇太后ゆかりの貴重な品が多数展示されているそうです。
神宮ミュージアムのすぐ隣は、結婚式会場やレストラン、売店などのある『フォレストテラス明治神宮』です。

参道を進むと、両側に奉献酒樽がずらりと並んでいました。
日本酒の菰樽(こもだる)は、見聞きしたことのある銘柄がたくさんありました。さすがに数が多くて壮観です。

反対側には、葡萄酒(ワイン)の奉献酒が並んでいました。神社の境内ではなかなか見かけない珍しい光景ですね!

ここで左に曲がると、二つ目の鳥居がありました。
木造の明神鳥居としては日本一の大きさなのだそうです。

ここから先が「正参道」です。
ちょうど菊花展が開催中でした。

三の鳥居をくぐると、南神門(楼門)があります。


お寺の場合なら仁王様がいらっしゃりそうな場所には、金銀の鳳凰像が飾られていました。
これは、現代アーティストの名和晃平さんの『鳳/凰(Ho/Oh)』という作品で、鎮座百周年を記念して特別に展示されているそうです(展示は2020年11月3日で終了)。


南神門をくぐると、正面にご本殿が見えます。

本殿前の広場は、七五三詣りの家族などでにぎわっていました。

最後に、明治神宮御苑に向かいました。
明治神宮御苑には、正参道にある「北門」と、南参道の「東門」の二つの入口があります。
現在は、東門が閉鎖されているので、北門から入りました。

明治神宮御苑は、江戸時代初期は熊本藩主加藤家下屋敷の庭園でした。その後、彦根藩主井伊家の所有となり、明治維新後に皇室の御料地となりました。
御苑内には、木造数寄屋造りの『隔雲亭(かくうんてい)』があります。昭憲皇太后の御休息所だったところです。戦火により焼失し、現在の建物は昭和33年の再建です。

隔雲亭から見下ろすように『南池(なんち)』という、自然の古池があります。

昭憲皇太后が釣りを楽しまれたという『御釣台』が残っています。皇太后様のために、明治天皇が鯉などを池に放されたのだそうです。

花菖蒲田を抜けて、清正井を目指しました。
秋なので、もちろん菖蒲の花は咲いていませんが、都心とは思えない景色です。
木々に囲まれた園内からは、ビルなどが見えることもなく、青空が広がっています。

『清正井』は、加藤清正が掘ったと言い伝えられている古井戸です。今でも滾々と清水が湧き出していて、パワースポットとしても人気があるそうです。

帰り道は、『つつじ山』を抜けると北門近くに戻ることができます。
アクセス
明治神宮への主なアクセスは以下の通りです。
■南参道へ(原宿口):
- JR山手線『原宿駅』から、徒歩1分
- 東京メトロ千代田線・副都心線『明治神宮前駅』から、徒歩1分
■北参道へ(代々木口):
- JR山手線・総武線『代々木駅』から、徒歩5分
- 都営大江戸線『代々木駅』から、徒歩5分
- 東京メトロ副都心線『北参道駅』から、徒歩5分
■本殿裏手へ(参宮橋口):
- 小田急線『参宮橋駅』から、徒歩3分
まとめ
鎮座100周年となる明治神宮を訪ねました。
鎮座百周年大祭に関連した催しが数多く行われ、ちょうど七五三詣りの季節だったこともあり、たくさんの参拝客でにぎわっていました。
今回は、もっともメジャーなルートとして、原宿口から南参道を通って本殿にお詣りしました。代々木口または参宮橋口から入って、本殿裏手側を散策するのも楽しそうです。
広大な敷地は、とても一日では堪能しきれません。明治神宮ミュージアムやフォレストテラス、宝物館など、今回は立ち寄らなかった見所がまだまだあるので、また機会を見つけて訪ねてみたいです。
フリーランスライター、都内在住2児の母。趣味は着物と和裁とお散歩。個人ブログで親子の着物ライフについて発信中(こども浴衣の作り方も公開中)。
ブログ:『着物好きが育てたら、着物好きの娘になったので…』