
淡水と海水が混ざる場所に生息する植物であるマングローブは亜熱帯や熱帯の地域に分布しています。
沖縄でマングローブが広大に自生するスポットといえば石垣島や西表島などの離島が有名ですが、沖縄本島にも気軽に観察ができるスポットが何箇所かあります。今回は那覇から約1時間ほど北部へ向かった先にある金武町の「億首川のマングローブ林」を訪れました。
金武町億首川プロムナード

億首川流域は「日本の重要湿地500」の1つに設定されています。
全長280mの散策路が整備されており、川の貴重な生態系を観察することができます。

川周辺ではサギやシギなどの野鳥が飛来するようです。

さっそく散策路に入ってみます。


左右にマングローブの木が生い茂っています。
まるでジャングルに入り込んだ気分でわくわくします。

マングローブとは熱帯地域の海水と淡水が混ざり合う場所に生える植物の総称です。

マングローブと言えばタコ足状に伸びた根が特徴的ですが、この根で柔らかい土壌にしっかりと固定でき、呼吸もする役割があります。
ここ億首川周辺は沖縄本島で唯一4種類のマングローブを見ることができる場所だそうです。

続いて樹冠観察デッキという別の散策路へも行ってみます。散策路ごとにそれぞれ名前がついていて、入り口にはその名前の看板が設置されています。

散策路にはマングローブの生態についてのパネルが所々設置されており、散策を楽しみながら学ぶことができました。

億首側で見られるマングローブの説明パネルがありました。
オヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギ・ヒルギモドキの4種類あるようです。

干潟ではマングローブの周辺に住む生き物も見ることができます。
小さくて写真に撮ることが難しかったのですが、実際に沢山のシオマネキがいました。

展望デッキがありました。

マングローブの森を上から眺めることができます。
綺麗な水が流れていて川を泳ぐ魚も見ることができました。

画像中央に水中に落ちた種が見えます。マングローブの種は細長い形をしていて、水中に落ちて地面に刺さればそこから成長することができます。刺さることが出来なかった種はそのまま川を流れてしまいます。

蕾がついている木もありました。

地中からぽこぽこと瘤のようなものが出ています。膝根(しっこん)と呼ばれるオヒルギの根でした。
名前の通り膝を曲げたように見える形をしています。この根から呼吸をしています。

川ではカヤック体験もできるそうです。
散策路を歩くのとはまた違った視点での自然観察も楽しそうです。

マングローブ林から下流に目を向けるとすぐ近くに海が見えています。
海水と淡水が混ざる場所に生えるという不思議な生態を実感しました。

散策路近くに水牛がいました。立派な大きな角がとても迫力があります。

川周辺を水牛車で散策するツアーをやっているようでした。
人懐こい様子で近寄ってきて可愛かったです。
まとめ
億首川のマングローブ林を探検しました。
広い敷地の中を遊歩道が整備されているのでゆっくりと自然を堪能できました。
散策しながらもマングローブや川の生き物について学べることができるので親子連れにもおすすめのスポットでした。