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滝に渓流に鍾乳洞!東京に残された最後の秘境【東京都・奥多摩】

東京都内の方は、夏の行楽シーズンとはいえ、国内旅行でさえ県境を越えて遠方まで旅行に行くことに躊躇される方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方には、都内でも驚くほど大自然を感じられる奥多摩観光がおすすめです。

実際私も、東京都に何年か住んでいますが、その名は知っているものの実際に足を向けたことがなかったのが正直なところでした。

今回、長い梅雨があけ、猛暑の兆しがみえる蒸し暑い日々に、一服の清涼感を与えてくれそうな奥多摩のお出かけスポットをたずねてみました!

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エメラルドグリーンの渓流が美しい鳩ノ巣渓谷

奥多摩には、「奥多摩湖」や「滝めぐりのトレッキング」「マス釣り」など色々な楽しみ方があるようですが、限られた時間の中で「清涼感」をテーマに行き先を選んだ結果、今回は「鳩ノ巣渓谷」と「日原(にっぱら)鍾乳洞」に決まり!

歩いて15分ほどで渓流のところまでたどり着きます

鳩ノ巣駅や、町営の駐車場を出てすぐの青梅街道をわたると、いくつか渓谷へくだれる階段や細道があります。

くだる途中に滝が2つほどあって、既にマイナスイオンによる癒しと清涼感を感じさせてくれます。

水神の滝
双竜の滝:なかなかの迫力でした

駅や駐車場から渓谷へ降り立つまでは15分ほどですが、その後渓谷沿いに1時間半前後のウォーキングを楽しむこともできます。

トレッキングやウォーキングにも最適です
巨岩の合間を縫う美しい渓流

少し白濁したエメラルドグリーンの渓流が非常に美しいです。標高が高いうえに、滝や渓流の効果で平地より気温が低く感じられ、日陰などは心地よくすごせます。

鳩ノ巣小橋:この日は人も少なく、秘境感満載でした

鳩ノ巣小橋とよばれる吊り橋です。吊り橋の手前側を左に行けば古里(こり)方面、吊り橋の先を右に進めば渓谷美を楽しみながら白丸ダムへ向かうことができます。

橋の上から見下ろせる渓流

人もほとんどおらず、居たとしても狭い渓谷沿いの道をすれ違う以外の場面ではかなりの距離を保てるので、3密を避けて楽しむにはもってこいの場所ですね。

中には簡単な器材を持参してプチバーベキューをしたり、河原でピクニックのように食事をして石の上に寝っ転がり(痛そう…)のんびりする方も。

ここが東京であることはもちろん、同じ日本に、この時期人がごった返す観光地が他には多くあることを忘れてしまうような、そんな穏やかな時間が流れていました。

日原(にっぱら)鍾乳洞

鳩ノ巣渓谷よりは知名度も高く、人の出入りが多かった日原(にっぱら)鍾乳洞。

それでも、こんなに立派な鍾乳洞が東京都にあるなんて、正直、奥多摩方面出身の友人に教えてもらうまで知りませんでした。

看板の隣にあるのはまだ入り口でなく、近くの石山神社のお清めの水(自然の湧き水)です。

東京都の天然記念物に指定され、関東でも随一のスケールを誇るそうで、洞窟内は年間を通して11℃と、夏は涼しく冬は暖かく感じられるそうです。

鍾乳洞=涼しい、と勝手にイメージしていましたが、11℃って、よく考えたらもう涼しいどころか初冬の気温ですね…。

山沿いの道路を渓流側へ階段でくだっていくと、「日原鍾乳洞」の文字が。鳩ノ巣渓谷よりはわかりやすく観光地化されています。

もう、このあたりにたたずむだけでひんやり冷気がただよってきます。本日30℃超えの猛暑日だったので、天然のクーラーが有難すぎる…!

大人800円の入場料を払って、いざ、鍾乳洞内へ!ちなみに、日原鍾乳洞にはホームページで印刷できる100円割引券もあります。

最初は人ひとり立って進めるくらいの細い暗めの通路がつづきます。地下水や雨水がしみ出すのか、岩肌からところどころ、ぽつりぽつりと水滴が落ちてきます。

入口付近はちょうどよく涼しかったのですが、中に入ると寒いくらい!今日があまりに暑いからと、鍾乳洞観光は避暑のつもりでしたが、11℃をナメてました。半袖では寒いくらいで、10分ほどすると身震いするほど体が冷えます。

1周40~50分ほどかかりますので、行かれる方はしっかり長袖を持っていかれることをおすすめします!

意外と高低差が多く、急な階段が多い!しかも濡れてすべりやすくなっています。お年を召して足腰に自信のない方はちょっとキツイかもしれないと感じるほどです。

平坦で歩きやすい場所もあるのですが、急なうえ、階段の段自体が平地と並行でなくかかと側が下がる形で傾斜がついているところもあるので、本当に慎重に足を進めないとすべりそうです。

それでも、自然がつくりだす神秘を目にするたびに、太古の昔から重ねられた膨大な時間を感じ、感心するばかりでした。

金剛杖:2m50cmもの細長い石筍(せきじゅん)。金剛杖の名にふさわしい見事な成長ぶりです。

そうして進むうちに、急に巨大地下空間のような荘厳な景色がひろがります。

「日原鍾乳洞」を知る方には、色とりどりの照明に照らされ、WEBサイトや広告などに使われる一番メジャーな場所かもしれません。これほどまでに巨大な空間が地下に存在することが驚きです。

「神秘の大宮殿」という謳い文句も、あながち大げさではありません。つい、同じスポットでしばらく色の変化を追って写真におさめてしまいました。

ここでは、わずか1cmのびるのに、天井から下がる鍾乳石で約70年、床に積もる石筍(せきじゅん)で約130年もの時間を要するとされています。

鍾乳洞内のこの眺めは、海底のサンゴが堆積した石灰岩が隆起し、長い年月をかけ地下水や雨水がそれらを侵食して、数十万年以上の時が積み重なって生まれたもの

私たちには想像もできないほどの長い歴史が、ここには刻まれているんですね。

鍾乳洞を出たとたん、夕刻とはいえまだまだ残る日中の暑さが現実として襲ってきました。行き帰りの車窓から眺める山々の景色は、やっぱりこれが東京とは思えません。

いつの間にか、東京から遠く離れた秘境をドライブしているかのような錯覚に陥ります。予想以上に「旅行」感のある半日でした。

まとめ

日本の首都、東京にありながら、自然を通り越して「秘境」の風情まで醸し出せるのはここ、奥多摩しかないです!

灯台下暗しとはこのことでした。ラフティングや滝壺ダイブなど、普段の生活では決して味わえないアクティビティを体験できるところもあるようなので、次回はもう少し時間をとって挑戦してみたいと思います。

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