秋の観光といえば紅葉!今年はどこで紅葉を楽しみましたか?普段なら遠出する方も、今年は近場で紅葉狩りを楽しめるところをお探しの方も多いのではないでしょうか。
今回訪れた国営昭和記念公園は、数々のドラマなどでも多く取り上げられる明治神宮外苑と並んで、都内でも見事なイチョウ並木を誇る黄葉の名所です。
11月中は黄葉・紅葉まつりもまだ行われていますし、夜には足元から頭上まで一面黄金色のイチョウ並木ライトアップも楽しめます。
まだ行ったことがない!という方、来年はイチョウ並木もいいなという方、ぜひ今回のレポートを参考に実際にいらしてみてください。
立川が誇る国営昭和記念公園
JR中央線立川駅から徒歩約10分の昭和記念公園は、立川どころか、日本を代表する国営公園です。東京ドームの約40倍の広大な面積を誇る、都会の中の緑のオアシス。

あまりにも広いので普段は「混む」という感覚は全くありませんが、このイチョウ並木黄葉の見ごろ(10月下旬~11月下旬)のうちピーク時だけは混雑を感じるため、できることなら平日や夜のライトアップを狙って訪れる方がよさそうです。
とはいえ、晴天の週末で黄葉の見ごろ、屋外のお出かけスポットということもあって、一番いい時期をこの目とカメラにおさめたい方がたくさんいらっしゃるのも無理はありません。

公園内での感染予防対策が明記されている立て看板が、こういった入口付近には設置されています。わかってはいても、きちんと対策されているのが伝わって、安心しますね。
昭和記念公園はその広大さゆえいくつか入口がありますが、この「あけぼの口」から「立川口」までが無料スペースで、歩いて5分くらいです。
黄葉ピーク時は「あけぼの口」にも臨時入園券販売所が設けられますが、長蛇の列となっていました。時間帯にもよりますが、本日(日曜日午後)の場合は、そのまま直接立川口まで歩いてそちらに複数ある自動券売機から購入した方が、入園チケット(450円)購入はスムーズでした!
立川口から入園する人の行列も駐車場から200m程(!)も続いていてなかなかのものでしたが、チケット入手後に入園するだけなので行列の動く流れは速く、10分ほどで中へ入れました。

イチョウ並木のみどころは2か所!
立川口から入園して一番最初に迎えてくれたイチョウ群です。入った瞬間目についたイチョウの木とその奥に並ぶ並木。昭和記念公園内のイチョウ並木は2か所あり、1つがこちらの「カナールイチョウ並木」、もう1つが園内中ほどに位置する「かたらいのイチョウ並木」です。


整然と並ぶイチョウによる芸術ともいえる光景。水面にうつる影も含め美しいですね。少し葉の落ちているところもありますが、よく手入れされた直線的・整形的なフォルムが、見るものをその色彩以外でも楽しませてくれます。

ふと上を見ると、陽光のあたり具合によって黄色にもオレンジにもみえるイチョウの葉と、ぬけるような青空のコントラストがたまらなく美しく、しばらく空を仰いでいたくなります。
しかし、この時期、イチョウ並木を歩いていると、その美しさだけに集中はできず、至るところに落ちてつぶれた銀杏(ぎんなん)により、お世辞にもいい香りとは言い難い匂いに常に攻撃されるということだけは、覚悟しておかないといけません。
その覚悟を出来たものだけが、イチョウ並木を歩くことを許されるのです。…私も、来るまではその事をしっかり忘れていましたが。



園内中ほどに「水鳥の池」と呼ばれる池があり、その周辺にいくつか売店も並んでいます。秋といえば…のお手軽グルメで連想するものが全部置いてあるんではないかと思われる売店群。
つぼ焼きの焼きいもや、おだんご、甘酒など、この魅力的な関門をなんとかくぐりぬけても、私たちの行く手をはばむ嗅覚・食欲刺激の関門は次々とやってきます。よほどのツワモノでない限り、滞在時間中にいずれかの場所で陥落すること間違いなしです。
そしていよいよ「かたらいのイチョウ並木」に到着。最初に到着した「あけぼの口」から、ここまでMAPなどに書かれた所要時間は徒歩25分ですが、黄葉を愛でながら、写真を撮りながらゆっくり歩くと、こちらの並木の入口までは結局40分くらいかかりました。おそるべし公園の広さ!

こちらが「かたらいのイチョウ並木」入口から少し入ったところ。なんと美しい…。入口に最初立ったとき、ため息がでるほどの美しさに立ち止まったり写真を撮る人が続出で、こういったアーチ型のスポットあるあるですが、入口渋滞がおこってます。
この日は週末だったのでやはり人は多かったですが、皆さんきちんとマスクをされ、なにより頭上のイチョウ並木が美しくて見とれているので、多少のことは気にならないご様子。多少行く手が阻まれても、皆さんニコニコしながら待たれています。

まるで上から包み込むように私たちを見守ってくれているイチョウの大木たち。色合いだけでなく、その生命力にも思いを馳せます。

ほんの少し視点をずらすだけで、同じ黄色でも、新鮮な色合いを楽しめますね。

11月中旬の、日暮れが早くなってきた頃。傾きかけた陽の光にほんのりとその表情を変えるイチョウたちもまた魅力的です。

夕陽に輝くイチョウ並木は、並木道に落ちたイチョウの葉の絨毯もあいまって、まるで黄金のトンネルのよう。少し混雑しても、最盛期におとずれたい一番の理由です。

ふとイチョウ並木の脇に目をやると、黄金に燃えるような色彩のイチョウの大木の下で、楽しそうに語らうベンチのカップル。絵になりますね。

昭和記念公園は、特にこのイチョウ並木の黄葉時期、とりわけ並木道自体はかなり人がたくさんいるように思うのですが、あまりに広い敷地だからか、それでも自然とソーシャルディスタンスをとれる状況です。
まとめ
日本を代表する国営昭和記念公園は、2つの美しいイチョウ並木を愛でることのできる黄葉・紅葉の名所でした。秋といえば赤い紅葉に目を奪われがちですが、次の秋はイチョウの黄色を楽しむのもいいかもしれませんね。