去年に続き2021年も自粛モードとなってしまったお花見。来年も、そして再来年もきっとまた綺麗に咲いてくれることを願って、今回は隅田川沿いの桜を訪ねてみました。
散策したのは2021年3月27日(土)の午前中。次の日からお天気が悪くなるとの予報を知り、慌てて自転車に跨り隅田川まで駆けつけます。

ところで、一言で「隅田川」と言っても、荒川から分岐し東京湾に至るまで全長23.5kmにも及ぶ一級河川です。さらに、桜が植えられていない場所もあるので、浅草を中心とした隅田川に架かる「橋」などで分けた桜の見どころをご紹介したいと思います。
- □聖天橋-山谷堀公園
- ■桜橋
- ■言問橋
- ■すみだリバーウォーク(隅田川橋梁)
- ■吾妻橋
- ■駒形橋
- □浅草寺/浅草神社
※■は隅田川に架かる橋、□はそれ以外の浅草近郊で見掛けた桜の名所。
聖天橋-山谷堀公園
隅田川に向かう途中にある「山谷堀公園」の桜があまりに綺麗でつい、足を止めてしまいました。この公園は元々は隅田川と繋がる水路でしたが、それを埋め立て公園にしています。



今戸焼きのネコなどが飾られており、スカイツリーが綺麗に抜けて見える絶好のスポットです。
桜橋
「桜橋」は台東区と墨田区の姉妹提携事業として架けられた橋です。両岸からそれぞれ2本の入り口がありますが、中央で一つになるいわゆる“X”の形をしています。お花見の季節には沢山の人々がこの橋から見える桜を楽しみます。

台東区側にある「山谷堀広場」から「台東リバーサイドスポーツセンター(陸上競技場)」沿いの歩道を歩いて「桜橋」を渡ります。※桜橋では自転車は押して渡ります。




「桜橋」から南(東京湾側)に見えるのが「言問橋」です。

桜橋から北(北千住側)に見えるのが「白鬚橋」。こちらには「白鬚マンション」などの大型マンション群があり、見事な桜並木が延々と続いています。

桜橋を渡って、墨田区側に移動しました。

趣のあるこの「石造墨堤永代常夜灯(せきぞうぼくていえいたいじょうや)」は、明治時代に造られた“有形文化財”です。

花見客でいっぱいでしたが、例年に比べるとかなり少ないかと……。


この日はポカポカとした絶好のお花見日和でした。

高速道路出口付近には、在原業平朝巨が詠んだ和歌に由来する言問団子のお店「向島 言問団子」さんがあります。こちら創業が江戸末期という老舗です。
言問橋
「言問橋」は1923年に起きた関東大震災の復興事業として架けられた425橋の1つです。この場所にはもともと橋がなく、「竹屋の渡し」と呼ばれる渡船場がありました。

後述しますが、「すみだリバーウォーク」が出来るまでは「言問橋」と「吾妻橋」の2橋が浅草近郊からスカイツリーに近い橋でした。


お天気が良いので、小型ボートや水上スキーなどを楽しむ方が多かったです


墨田区側の隅田公園敷地にある「牛島神社」。その名の通り”牛”を祀っており、花嫁を乗せた人力車やタクシーなどが代わる代わる訪れていました。

江戸以来の伝統を守りながら最新技術と最高級の原料を使った和菓子のお店「和菓子 埼玉屋小梅」さん。近くには「小梅通り」という名のスカイツリーを撮影する絶好のスポット通りがあります。
すみだリバーウォーク(隅田川橋梁)
「すみだリバーウォーク」は、東武鉄道の橋梁に架設された歩道橋です。浅草とスカイツリーを繋ぐ回遊ルートの一環として計画され、浅草から渡った墨田区側の東武鉄道橋梁下には、話題の店舗が軒を連ねた「東京ミズマチ」があります。


「すみだリバーウォーク」に関しましては、こちらのお散歩記事に詳細があるのでよろしければ!




「助六夢通り」を抜けると「浅草水上バス乗船場」に着きます。この建物のすぐ近くには「隅田公園リバーサイドギャラリー」があります。
吾妻橋
「吾妻橋」は、いわゆる浅草のメイン通り「雷門通り」に繋がる橋です。墨田区側にはアサヒビール本社があり、台東区側には観光船乗り場や浅草駅などもあるため、橋としては観光拠点とも言えるかもしれません。

船乗り場や駅に近いため、この場所で足を止める観光客が多いようです。

「吾妻橋」は次にご紹介する「駒形橋」より建物が大きく見える絶景スポット。

車、船、徒歩、電車、人力車。浅草は様々な乗り物で楽しむことができます。




墨田区側にわたり、左手のスロープを上ると「隅田区役所」の敷地に入ります。

敷地には「勝海舟像」があり、桜と相まってかなり見事な風景を演出していました。


墨田区側の高速道路下では、季節ごとに演奏や演劇などのイベントが催されています。
駒形橋
「駒形橋」は、台東区側にある「駒形堂」に由来し名付けられました。この場所も元は橋はなく、関東大震災の復興計画により架橋されるまで「駒形の渡し」がありました。


「駒形堂」に関しましては、こちらの記事に詳しく書かれています。


「厩橋」はその名にちなみ、橋には“馬”に縁ある装飾やモニュメントが置かれています。

浅草寺/浅草神社
ここからは隅田川に縁ある「浅草寺」と「浅草神社」の桜を楽しみます。




広大な「浅草寺」の敷地内に「浅草神社」があります。神社なのでもちろん“狛犬”も居ますよ?

この日はたまたま「猿回し」があり、“コロナ終息祈願”としてお猿さんが高竹馬を見事に乗りこなしてくれました。

まとめ

いかがだったでしょうか。
そもそも隅田川の桜が有名になったのは、時代劇ドラマ『暴れん坊将軍』で一躍有名となった徳川吉宗が始まりなのだそうです。その理由が、桜を植えることで多くの人々が集まり、それにより堤を”踏み固める=川の堤防を固くする”ためだとか。
どのような理由であっても、隅田川の桜は今なお私たちを魅了して止まない存在かもしれませんね。

下町とお祭り好きなフリーライター。話題のカフェや新施設にもちょこちょこ出没。ワンコと一緒に浅草寺周辺を散歩するのが日課です!